三角対抗って何だろう〜対抗と適切な対象〜


とりあえず、ルール上どうなっているか、公式より転載。

8-5-7.
対抗連鎖が発生し、その対抗連鎖中に[対抗]の能力を使用する場合、通常に加えて「適切な対象」であるための条件が存在します。
次の「8-5-7-1.〜8-5-7-2.」の手順で、[対抗]の能力を使用する際の対象が適切であるかどうかを判定します。

8-5-7-1.
その対抗連鎖で行われたすべての宣言について、「宣言を行ったユニット」と「宣言に使用されたカード」と「その能力の対象」を確認します。

8-5-7-2.
これから行う[対抗]宣言の能力の対象をすべて調べます。各対象の中に『手順「8-5-7-1.」で調べたものに含まれるもの』が1 つでも存在していれば、その対象は「適切である」とみなします。
『手順「8-5-7-1.」で調べたものに含まれるもの』の中に、装備品を装備したユニットが存在した場合、そのユニットが装備した装備品も「適切な対象」に含まれます。
また、「戦闘に参加しているプレイヤー」は、常に「適切な対象」に含まれます。



これだけだと初心者には分かり辛いかもしれないので、もうちょっと噛み砕いた感じで、順を追って確認してみよう。


1. [対抗]能力を使用する場合、「適切な対象」以外対象に取る事ができないらしい
※[対抗]能力 = スペルやアイテムも含まれる、全ての[対抗]と記載されている効果
つまり、[対抗]では無条件に全てのユニットを対象に取れる訳では無い、という事らしい。


2. [対抗]の対象は「宣言を行ったユニット」と「宣言に使用されたカード」と「その能力の対象」に限定されるようだ
「宣言」を伴う行動は以下の通り。
○攻撃
攻撃に参加したユニットが「宣言を行ったユニット」と見なされる。
攻撃は「対象:敵軍パーティ」かつ「効果:対象に攻撃ダメージを与える」という事らしい(7-4-1)ので、攻撃を受けた側の PT 全てのユニットが「その能力の対象」と見なされる。


○スペル、アイテムの使用
「手札型特殊能力」を使用したと見なされる。
詳細は↓。


○「手札型特殊能力」、「行動完了型特殊能力」、「宣言型特殊能力」の使用
能力の使用を宣言したユニットが「宣言を行ったユニット」と見なされる。
「手札型特殊能力」の場合、使用したカードが「宣言に使用されたカード」と見なされる。
※「アルフレアの不死鳥」までのブランニュー環境に存在しない能力については割愛


3. 対抗連鎖中に「宣言を行ったユニットとカード」と「その対象」が現在の「適切な対象」である条件、という事らしい
対抗連鎖についてはルールブックの説明が分かり易い。

8-2.対抗連鎖
8-2-1.
「[イニシアチブ]の能力」または「[普通]の能力」または「攻撃」を起点として発生する、「起点および起点に対する[対抗]の能力」の「使用宣言から効果適用までの処理」のことを「対抗連鎖」といいます。
起点となる「[イニシアチブ]の能力」または「[普通]の能力」または「攻撃」の宣言が行われた場合、それに対して[対抗]の能力の使用が宣言されなくても、[対抗]の能力の使用の有無が確認されるため、対抗連鎖として扱います。

つまり、
・行動を起こしたユニット(とそれに使用されたカード、装備している装備品)
・「行動を起こしたユニット」から狙われたユニット
以外に対しては[対抗]の能力を使用する事ができない、という事らしい。


これに対し、[対抗]の能力の使用については、コストを支払う事が可能ならばどのユニットも行う事ができるので注意が必要。
つまり、
・「行動を起こしたユニット」から狙われていないユニット

・「行動を起こしたユニット」から狙われたユニット
を対象に[対抗]の能力を使用する事は可能。
・「行動を起こしたユニット」から狙われていないユニット

・「行動を起こしたユニット」から狙われていないユニット
を対象に[対抗]の能力を使用する事はやっぱり不可能、という事。


言葉だけじゃ分かり辛いので、れっつプラクティス。
上記を踏まえ、答えを考えながら読んでみよー。

【攻撃への対抗その1】
先攻パーティ(以下先攻) : ミケネコ救援隊、ブチネコ鉄騎隊(←に書いてあるユニット程隊列が前)
後攻パーティ(以下後攻) : クロネコ封竜隊
問い(以下問) : 先攻が「攻撃」を宣言した。この際、後攻のクロネコ封竜隊が「□封竜拳」の対象にとれるユニットはどれか




答え(以下答) : ミケネコ救援隊、ブチネコ鉄騎
備考(以下備) : 特に無し。ここまでが基本



【攻撃への対抗その2】
先攻 : ミケネコ救援隊、ブチネコ鉄騎
後攻 : クロネコ封竜隊、シノビ里の猫又
問 :
1. 「ブチネコ鉄騎隊」の「□なめんなよ」を「シノビ里の猫又」に使用
2. お互いにそれ以上は[対抗]無しで、「シノビ里の猫又」が死亡
3. 先攻が「攻撃」を宣言
この際、後攻のクロネコ封竜隊が「□封竜拳」の対象にとれるユニットはどれか




答 : クロネコ封竜隊
備 : 「ブチネコ鉄騎隊」は既に行動完了しており攻撃に参加できない為、「□封竜拳」の対象にとる事はできない

【攻撃への対抗その3】
先攻 : ミケネコ救援隊、ブチネコ鉄騎
後攻 : クロネコ封竜隊、ワイルド・ハーピィ、フルムーン・シンガー
問 :
1. 「ブチネコ鉄騎隊」の「□なめんなよ」を「ワイルド・ハーピィ」に使用
2. 「ブチネコ鉄騎隊」に対し「ワイルド・ハーピィ」が「ワイルド・キック」を使用
3. 「ミケネコ救援隊」が「ブチネコ鉄騎隊」に「マジック・シールド」を使用(ダイス目 = 3,3 → 防御力+6)
4. 「フルムーン・シンガー」が「ワイルド・ハーピィ」にに「マジック・シールド」を使用(ダイス目 = 3,3 → 防御力+6)
5. [対抗]無しで「ブチネコ鉄騎隊」、「ワイルド・ハーピィ」共に生存
6. 先攻が「攻撃」を宣言
7. 「クロネコ封竜隊」が「ミケネコ救援隊」に「□封竜拳」を使用
この際、先攻の「ブチネコ鉄騎隊」が「クロネコ封竜隊」に「封印の札」の使用を宣言する事は可能か?




答 : 可能
備 : 「クロネコ封竜隊」は「攻撃」の対象に含まれているので「適切な対象」である


問 :
上記 6 の際、「ミケネコ救援隊」が「ワイルド・ハーピィ」に「ジャスティス」の使用を宣言する事は可能か?




答 : 可能
備 : 「ワイルド・ハーピィ」は「攻撃」の対象に含まれているので「適切な対象」である

【能力への対抗その1】
先攻 : ファイア・ドラゴン、ファイア・スモーカー
後攻 : フォレストノート、千年樹のトレント
問 :
1. 「ファイア・ドラゴン」が「灼熱のブレス」の使用を宣言した
この際、「フォレストノート」は「千年樹のトレント」に「□幻夢の鱗粉」の使用を宣言する事が可能か?




答 : 可能
備 : 「灼熱のブレス」の対象は「敵軍パーティ」である為、「千年樹のトレント」は「適切な対象」である


問 :
上記 1 の際、「フォレストノート」は「ファイア・スモーカー」に「ペトリフィケーション」の使用を宣言する事が可能か?




答 : 不可能
備 : 「灼熱のブレス」の対象は「敵軍パーティ」である。よって、ここでの「適切な対象」は「ファイア・ドラゴン」、「フォレストノート」、「千年樹のトレント」のみ

【能力への対抗その2】
先攻 : フォレストノート、千年樹のトレント
後攻 : ファイア・ドラゴン、ファイア・スモーカー
問 :
1. 「フォレストノート」が「ウォーター・ハンマー」の使用を宣言した
2. 「ファイア・スモーカー」が「フォレストノート」に「噴煙」の使用を宣言した(1D = 3 → 火炎 3ダメージ)
この際、「フォレストノート」は「千年樹のトレント」に「幻夢の鱗粉」の使用を宣言する事が可能か?




答 : 不可能
備 : 「ウォーター・ハンマー」の対象は「敵軍パーティ」である。よって、ここでの「適切な対象」は「ファイア・ドラゴン」、「ファイア・スモーカー」、「フォレストノート」のみ

【能力への対抗その3】
先攻 : ファイア・ドラゴン、ファイア・スモーカー
後攻 : フォレストノート、千年樹のトレント
問 :
1. 「ファイア・ドラゴン」が「フォレストノート」に「ファイア・ジャベリン」の使用を宣言した
この際、「フォレストノート」は「千年樹のトレント」に「幻夢の鱗粉」の使用を宣言する事が可能か?




答 : 不可能
備 : 「ファイア・ジャベリン」の対象は「敵軍ユニット 1体」である。よって、ここでの「適切な対象」は「ファイア・ドラゴン」、「フォレストノート」のみ


問 :
上記 1 の際、「フォレストノート」が「千年樹のトレント」に「幻夢の鱗粉」の使用を宣言する為にはどうすれば良いか?




答 : 【三角対抗その1】参照

【能力への対抗その4】
先攻 : スコール・ドルフィン
後攻 : クレスト・ドラゴン、花園の歌姫
問 :
1. 「スコール・ドルフィン」が「花園の歌姫」に「ダイビング」の使用を宣言した
この際、「クレスト・ドラゴン」は「光合成」の使用を宣言する事が可能か?




答 : 不可能
備 : 「ダイビング」の対象は「敵軍ユニット 1体」である。よって、ここでの「適切な対象」は「スコール・ドルフィン」、「花園の歌姫」のみで、能力の使用対象が自分であっても宣言を行う事はできない
※あまり無いシチュエーション。ただ、相手のハンデス能力を食らう前や相手が手札補充を行う能力を使用する前に能力を使っておこう、みたいな事も有りえない訳ではないので一応載せておいた。

【能力への対抗その5】
先攻 : スコール・ドルフィン
後攻 : クレスト・ドラゴン、花園の歌姫
問 :
1. 「スコール・ドルフィン」が「クレスト・ドラゴン」に「ダイビング」の使用を宣言した
この際、「花園の歌姫」は「緑の風の歌声」の使用を宣言する事が可能か?




答 : 可能
備 : ここでの「適切な対象」は「スコール・ドルフィン」、「クレスト・ドラゴン」である。「緑の風の歌声」は「自軍パーティ」が対象なので、「適切な対象」に「クレスト・ドラゴン」が含まれている場合は宣言が可能である

【能力への対抗その6】
先攻 : 欲深き皇帝オルクス
後攻 : クレスト・ドラゴン、花園の歌姫
問 :
1. 「欲深き皇帝オルクス」が「呪縛の解放」の使用を宣言した
この際、「花園の歌姫」は「緑の風の歌声」の使用を宣言する事が可能か?




答 : 不可能
備 : ここでの「適切な対象」は「欲深き皇帝オルクス」のみである。「緑の風の歌声」は「自軍パーティ」が対象なので、「適切な対象」に自軍パーティユニットが含まれていない場合は宣言ができない
※問のシチュエーションで「緑の風の歌声」を使用する意味は全く無いが、プラクティスとしては良いネタなので出題

【能力への対抗その7】
先攻 : ファイア・ドラゴン、オルクス猟兵隊
後攻 : 千年樹のトレント、フォレストノート
問 :
1. 先攻が「攻撃」を宣言
2. 「フォレストノート」が「ファイア・ドラゴン」へ「オーシャン・タイド」の使用を宣言
3. 先攻は[対抗]無し
4. 「オーシャン・タイド」の効果で「ファイア・ドラゴン」が行動完了となり、後攻は全員生存で「攻撃」は終了
5. 「ファイア・ドラゴン」が「フォレストノート」に「ファイア・ジャベリン」
この際、「フォレストノート」は「千年樹のトレント」に「幻夢の鱗粉」の使用を宣言する事が可能か?




答 : 不可能
備 : 対抗連鎖が切れると「適切な対象」もリセットされるので注意が必要

【三角対抗その1】
日記のお題目に掲げられている「三角」対抗とは何ぞや、というのをこれでようやく説明できる……。


先攻 : ファイア・ドラゴン、フレイム・ランナー
後攻 : フォレストノート、千年樹のトレント
問 :
1. 「ファイア・ドラゴン」が「フォレストノート」に「ファイア・ジャベリン」の使用を宣言した
この際、「フォレストノート」が「千年樹のトレント」に「幻夢の鱗粉」の使用を宣言する為にはどうすれば良いか?




答 : 「千年樹のトレント」が[対抗]でスペルの使用を宣言する
備 : 例えば、「千年樹のトレント」が「ファイア・ドラゴン」へ「ペトリフィケーション」の使用を宣言する。
「ペトリフィケーション」では「ファイア・ドラゴン」は死なないので一見意味がない行動に見えるが、「千年樹のトレント」が「適切な対象」に含まれるようになる。
これで、「幻夢の鱗粉」の使用を宣言してから死ぬ事ができ、「千年樹のトレント」は先攻の「攻撃」に耐える事ができるようになる。

【三角対抗その2】
先攻 : ファイア・ドラゴン、ファイア・スモーカー
後攻 : フォレストノート、花園の歌姫、幽谷の竜使い
問 :
1. 「ファイア・ドラゴン」が「フォレストノート」に「ファイア・ジャベリン」の使用を宣言した
2. 後攻プレイヤーの手札にはアイテム(消耗品)カードが無く、「三角対抗その1」のような対応を行う事ができない
この際、「フォレストノート」が「幽谷の竜使い」に「幻夢の鱗粉」の使用を宣言する為にはどうすれば良いか?




答 : 「花園の歌姫」の「緑の風の歌声」の使用を宣言した後、「幽谷の竜使い」に「幻夢の鱗粉」の使用を宣言する
備 : 「緑の風の歌声」の対象は「自軍パーティ」であり、「自軍パーティ」の「種族:プラントorビースト」が対象ではないので「幽谷の竜使い」は「適切な対象」に含まれる事になる。

【三角対抗その3】
先攻 : オニキス・アイドル、キルシュの空中母艦
後攻 : キルシュの暗黒騎士
問 :
1. 「オニキス・アイドル」が「キルシュの暗黒騎士」に「エナジー・ドレイン」の使用を宣言した(ダイス = 3,3 → 混沌6ダメージ)
2. 後攻プレイヤーの手札は「クラウド・キル」、「ブラック・フォッグ」、「滅びの粉塵」である
この際、「キルシュの暗黒騎士」が「キルシュの空中母艦」を撃破するにはどうすれば良いか




答 : 「クラウド・キル」の使用を宣言した後、「キルシュの空中母艦」に「滅びの粉塵」の使用を宣言する
備 : 「ブラック・フォッグ」→「滅びの粉塵」でも可。これが三角対抗の最も一般的な利用方法である

【まとめ】
「三角対抗」とは、「自軍パーティ」対象のような、効果対象が複数ユニットの能力を使用を「適切な対象」の数を増やす目的の為だけに行い、その後本命の行動を行う[対抗]行動の事である。
※なので、厳密には「三角対抗その1」は「三角対抗」ではない。でも、概念的に近い行動なので含めてみた
現在のプールだと余り利用する事は無い行動かもしれないけど、今後プールが増えてきた場合は確実に必要になってくるスキルなので、今のうちに是非覚える&慣れておくと良いと思う。
でも、やっぱりこれは初心者殺しのルールだよなぁ……。


モンコレ wiki による「三角対抗」の解説ページ。
http://moncolle.wikiwiki.jp/?%BB%B0%B3%D1%C5%EA%A4%B2


ちなみに、昔(ブロッコリー版)のモンコレでは敵プレイヤーを対象に絡めて「適切な対象」を広げる技があった。
参考 → http://www.nicovideo.jp/watch/sm13182877?via=thumb_watch




次回は
・コストと効果の発揮
・デックの組み方ポイント
のどっちかにする予定。